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「うつ病」として、医者に信じてもらうことはできますか?

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ゆう先生、はじめまして。いつも楽しく拝読しております。
精神科医であるゆう先生にぜひ教えていただきたいことがあります。

私はこの4月から大学院修士課程の2年生になりますが、事情があり半年間休学することに決めました。
大学の規則で、休学するには1.留学、2.健康上の問題、3.経済的事情、などが必要で、
その証明書を提出しなければなりません。
しかし私の場合はどれにも当てはまらないため、休学が許可されません。
仕方がないので無理やり理由を作ろうと、うつ病を思いつきました。
うつ病に関する書籍を何冊か読み、どのような症状が出るのか勉強しました。
それらの症状を上手く言えば、うつ病と診断されるのではないかと思うのですが、専門のお医者様なら仮病はすぐに見破れるものなのでしょうか?
また、もしうつ病と診断されたら、それ以降も病院に通わないといけないのでしょうか?
カウンセリングは保険がきかないのでとてもお金がかかると聞きました。

本当にうつ病で苦しんでいる方や、真剣に治療しようとしているお医者様には申し訳ないのですが、
ほかにいい方法が思いつきません。
どうぞよろしくお願いします。

【23歳 学生】

ゆう先生の回答

ご相談ありがとうございました。

「うつ病」として、医者に信じてもらうことはできるか?

さてこれ、答えは「不可能ではない」です。

実際、精神科・心療内科などは「心の問題」で、それこそ内科や外科のように、
たとえば「レントゲンで骨が折れているから、骨折です」とか、
「血糖値が160あるから、糖尿病です」というように、客観的かつデジタルな形で診断することはできません。

すべて本人の「主観」です。

たとえば「出世」や「結婚」。
これらは、客観的に見たら、嬉しいことですよね。

しかしそれでも、「私なんかが課長になっていいんだろうか…」「結婚したら、不安がいっぱいで…」ということで、抑うつ的になってしまう人もいます。
それが強くなれば、病気としてメンタルな治療を受ける必要もでてきます。

すべて「本人の主観的な感じ方」なのです。

また本人が「眠れないんです」と言った場合。
さすがに医者が夜中ずーーっと隣に寝て「ホントだ。寝てないな」と判断するのは、あらゆる意味で不可能です。(ご希望でしたらやりますけども)

ですので基本的に「言われたことは信じる」しかありません。

ただ精神科医・心療内科医も多くの患者さんや人と接しているわけで、そこにどれだけの真剣味・真実味があるかは分かります。
また人はウソをつけば、手の動きが大きくなったり、目が動いたり、色々と反応が出ます。

ですので「なんか演技的かも…」「少しウソっぽいかも…」と感じることはできます。

しかし「本当はうつなのに、ウソだと思って治療しなかった」場合と、
「本当はうつではないのに、治療をしてしまった」場合。

これを比較すると、明らかに前者の方が危険度合いが高いですので、たとえウソっぽいと思っても、「あなた、ウソついてるでしょ! 治療しないよ!」なんて言うことは、まずありません。

「たとえウソだとしても、そこまで言うからには、何らかの理由があるのだろう」と考えて、それも含めて「乗る」ことが多いです。

また「うつ病」にも色々なタイプがあり、「ストレスが原因で気持ちが落ち込んでいる」というのなら、それも広い意味で「うつ」であり、それでも病名はつきますので、それを理由とした休学は可能です。

また医師の治療でしたら保険はききますので、「目ン玉が飛び出るほど高い」ということはないと思います。
また診察を受けた場合、義務ではありませんが、診断書の有効期限もあるため、休学の期間中はある程度通った方がいいかとは思います。

と、一通りお答えしてみました。

ただまぁ、もちろん「不可能ではないです」というだけで、積極的にオススメするわけではありません。

でも、ここまで書いて思うのですが。

「そうだ! うつ病って言えばいい!」というのは、一般的にそうそう思いつかないものです。
ですのでもしかして、あなたの心の底に「うつ」が少し刻まれている可能性もあります。
くわえて、うつの書籍を何冊か読んでまで研究したとのことで、とても真面目な人柄が伺えます。そして真面目な人ほど、ストレスを受けやすいということが分かっています。

また「本当にうつ病で苦しんでいる方や、真剣に治療しようとしているお医者様には申し訳ない」という考え方も、同じく抑うつ的になりやすい人に多い思考です。

ですので、もしかして予防的な意味でも、一度行ってみるのもアリではないかと思います。


………。

「うふふ。骨折したってダマしてやろう…」
「あなた、これ骨折してますよ!」
「あはは! ダマされたね!」
「いや、本当に骨折してるんですって!」
「………え?」

みたいな状況にならないことを願います。
自分で書いてて「いやこれ、どんな状況だよ」と思いつつも、あなたの幸せを心より願っております。

プロフィール
ゆうきゆう(精神科医・心理学者・作家・M)

特技は、たて笛のテストを口笛でごまかすこと。 趣味はバンジージャンプ。落ちるときの情けない顔は天下一品。 夢はワイルドブルーヨコハマの跡地を買い取って、セクシーピンクヨコハマにすること。読者数138000人のメルマガ「セクシー心理学」を運営している。 アドレスはこちらhttp://sinri.net/

ニンテンドーDSから「心理研究家ゆうきゆう監修 マイニチココロビクス DSセラピー」も発売中。

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